ヒ-ロ-なんていらない
「政略結婚はしないけど、他の王子様が来たら浚われちゃうかもよ。」


「その時ヒ-ロ-は姫を取り返しに行くだけだよ。」


フッと宝君は笑うと、参考書をパラパラとめくった。



「さっきヒ-ロ-じゃないって言った癖に、、」


ぷりぷりと怒るあたしの髪をサラッと持ち上げて、


「穂香ちゃんは俺にどうして欲しいの?」


艶っぽくて優しい瞳があたしを見つめる。


最近の宝君は妙に寂しそうな顔したり、


優しい顔をする。


「キスしてほしい。」


宝君は、少し目を大きく見開いて

そして目を伏せてから静かに行った。


「今はまだ駄目。時期が来たら俺からお願いするから。」



そう言ってあたしの手を取って唇を寄せた。


「今はこれが精一杯です姫?」


///////っ


「宝君の莫迦っへたれっ。」









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