ヒ-ロ-なんていらない
「結姫お前何言ってんだよ。」


「あたしは前から言いたかった、


 あたしの事はめちゃめちゃ激しく抱く癖に


 妹は大事に処女のまま箱に入れてんだもの。


 知ってる?健一は、宝に約束させたんだから、


 高校生になるまで穂香ちゃんには手を出さないって。」


『今はまだ駄目』あの時の宝君の声がリフレインした。


 そうだったんだ。


ぼやっとするあたしの手を握って、


「こんなアホな男達の約束なんか無視して、

 宝から奪っちゃうのよ。

 遠くに行っちゃって後悔したって遅いんだから。」




お兄ちゃんの止める声を背に


あたしは宝君の元に走った。



そんな馬鹿な約束なんかぶっ飛ばして


あたしが宝君のファ-ストキス奪ってやる!!!




< 15 / 157 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop