ヒ-ロ-なんていらない
逆に、お嬢様を鼻にかけている嫌な女と、


遠巻きにしていた女子たちの興味株が


ぐんぐんと鰻上りに上がって行った。


なんて言っても。学校一のサラブレット、相原 紬 


をアイツ扱いした上、「とっちめる」などと男前な発言。


一瞬にして学校を噂が駆け巡るのは当然の成り行きだった。


短絡志向のあたし、


3年の教室に乗り込んだいいが、


学科もクラスも知らない事に気がついた。


とりあえず、1組に行くと運よく結姫ちゃんがいた。


「結姫ちゃん!!相原紬のアイツのクラスは何処!!」


「何?どうしたのケンカでもしたの?」


「ケンカってまさか結姫ちゃんも噂信じてるの?」


もう!許さない。


あたしの目には昔の野球漫画の主人公のように


めらめら怒りの炎が燃えてるに違いない。
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