ヒ-ロ-なんていらない
はあ、またか


小学生の頃からいつだってそう。


児童会に生徒会やりたくもないのに担ぎあげられて


責任を押し付けられる。相当嫌気がさしてきた。


そう思いながらも抗わない自分にもだ。


がらんとした生徒会室は普通教室の2倍の広さがあって


物置を片付けて作った狭い空間だった


中学校のそれとはまったく違っていた。


ほえ~


ぼんやりしていたあたしの頭の上から声が降ってくる。


「生徒会へようこそ。」


あたしはぎょっとした、


長身の男の子が二人、狭い本棚の上にへばりついていたのだから。

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