ヒ-ロ-なんていらない
王子は目を伏せながら話し始めた。


「昨日会ったと思うけど、あれ、俺の妹。


家は、母親とは、小学5年の時に死に別れて


父子家庭なんだ。


父は家庭を顧みない人で、経済的には、豊かだけど、


俺達は兄妹だけで過していたんだ。


食事の世話や家の事は通いの家政婦さんが来て


面倒見てくれてたから、全くのネグレクトとは言えないけど


俺達は凄く愛情に飢えてたんだ。


俺はそれを妹と友だちと過ごすことで埋めてた。


色んな奴と夜遅くまで遊んだよ。


妹も巻き込んでさ。」


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