キスなんてさせない(短編)
「痛っ」

あたしは、健太にデコピンされた。

あたしは、おでこを抑えた。

「痛いよ……健太」

「ごめん……でも、俺がお前の事嫌いなわけないだろ?」

「それって本当?」

「本当だよ」

健太の顔見ると、真っ赤になってた。

「健太、顔真っ赤だよ」

「うるさい。でも、まさか陽菜から告白されるとは思ってなかった」

「健太、あたし素直になるから」

あたしは、本当の気持ちを健太にちゃんと言った。

「うん。でも、無理はするなよ」

「分かってるよ」

「俺等は、俺等のペースでいいよな。でも、ぶっちゃけ陽菜の大胆な所
見たいな」

健太は、いじわるそうに言った。

「バカ……」

「お前、バカとはないだろ?」

「ごめん……」

「やけに素直だな。何か陽菜が素直だと、照れる」

「健太って意外に照れ屋だね」

「うるさい。授業始まるぞ」

「えっ、サボろうよ」

「そうだな。じゃあ、次の授業が始まるまで陽菜の告白をもう一回言わせようかな?」

「もう、やめてよ」

こうしてあたし達は、また結ばれた。

あたしが素直になってなかったらこうして健太と一緒にいれないよね?

だからあたしは、素直になる。

今まで健太を傷つけたから今度は、あたしが健太を幸せにする番。

あたし達は、あたし達のペースで進んでいけばいいよね?
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