キスなんてさせない(短編)
学校に着くと健太がくつ箱の所にいた。

健太は、違う女子達と仲良く話してる。

何で?

やっぱりあたしの事……

「ねえねえ、健太君」

女子達は、楽しそうに健太と話していた。

あたしと健太は、目が合った。

健太は、目を逸らした。

あたしは、その場にいるのが辛くて早足で教室に向かった。

ガラ―

教室を開けるとみんなあたしを一斉に見た。

「ねえ、日々野さんてさ感じ悪いよね」

「日々野と健太って別れたんだよな」

とかあたしと健太の事を噂してた。

どこからそんな噂が……?

あたしは、そんな事に気にせず席に着いた。

黒板を見ると、日々野は、“健太を傷つけた”と書いてあった。

誰がこんな事、書いたの?

確かにそうだけど……

あたしは、可奈の方を目に向けると目を逸らされた。

可奈まであたしに愛想ついあたのかな?

そりゃーそうだよね。

周りは、まだあたしの事を噂してた。

この教室にいるの辛いよ……

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