千尋くん、千尋くん







いつの間にバレてたのか。



なんかもう、恥ずかしすぎる……。






「そういえば、アメ食いも頑張ってたみたいだしね」




起き上がって伸びをした千尋くんが、思い出したようにそう言った。





「ア、アメ食いも見てたの!?」




「うん、最後に半べそかきながらゴールしたの」




「うぅ……何ともお恥ずかしい……」




「でも、あるみが一生懸命やってたの、ちゃんと見てたよ」





「千尋、くん」





「どこ行こっか、明日」





「え、いいの? あたしビリだったのに……」





「頑張ったことに順位は関係ないじゃん」





「……ち、ひろくん」






なんか、千尋くんに頑張ったって言われると、ホッとする。







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