千尋くん、千尋くん








だけど、分かってる。






こうやって確認をとってくれるのは、いきなりであたしを驚かせたり、傷ついたりさせないためだって。





だから。





そんな千尋くんだから。









「ち、千尋くんになら……何されてもいい、です……」





嫌じゃないって、思える。







「その言葉、忘れないでね」





しまった! 言質をとられた……。





「ん……っ」





グイッと引っ張られて、重なった唇。





大変だった体育大会の後の、ちょっと大人なご褒美の時間。







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