千尋くん、千尋くん
「ぇっと……はい」
「そっかそっか! じゃあこれから1年よろしくなっ、クラス違うみたいだけど」
「……は、はぁ」
「ところでキミは、なぜこんな所に1人でいるんだい?」
「図書委員だから、ですけど……」
「あ、そっかそっか! いやぁ〜、偉いね! 若いのにしっかりしてて! あれ? 同じ1年ってことは年齢も一緒か。あはははっ!!」
…………………。
なんだろう、このノリ。
ついていけないのはあたしがトロいせいだろうか……。
どうしていいか分からなくて、口をポカーンと開けたまま笑う彼に視線を送る。