千尋くん、千尋くん






「あっ、あの! まだ心の準備が……!」




「何の準備だよ」





広めの廊下を、千尋くんにズルズルと引きずられながら進んでいく。




千尋くんの部屋らしきドアを開けると、背中を押されて中へいれられた。





千尋くんは、時に強引である。





「何か飲み物持ってくるから、適当に座ってて」




「ぁぅ……あ、はい」





パタン、とドアが閉まって千尋くんの足音が遠のいていく。










というわけで、初・千尋くんの部屋に入ってしまったである。







< 146 / 397 >

この作品をシェア

pagetop