千尋くん、千尋くん
ドタバタ長男
「なんで立ってるの?」
「いや、ぁの……どこに座ればいいのかと……」
「ふ、いいよ。どこでも」
小悪魔・瑞穂くんが部屋から出ていくと、すぐに飲み物を持った千尋くんが戻ってきた。
とにかく、今はさっきの出来事で頭が混乱中なのだけれど、千尋くんを見たらなんだかホッとした。
「口元、緩んでる」
「っえ、うそ」
「なに考えてたの?」
「べっ、別に」
「まぁ、いいけど」
そう言った千尋くんは、飲み物をテーブルに置くと、ベッドのすぐわきに座っているあたしの隣へ腰を下ろす。
前にはテーブル、後ろにはベッド、横には千尋くん。
な、なんか緊張する……。