千尋くん、千尋くん
「ご、ごめんなさい……いきなりおじゃましてて」
「いやいや!! こっちこそ、なんか最中にお邪魔しちゃったみたいで」
「ちっ、ちがう……!?」
場所を改め、千尋くんの部屋からリビングへ移動したあたしたち。
テーブルを挟んで向かい側の床に座っている千尋くんのお兄さんと、その向かいに座るあたし。
千尋くんは、あたしのいるすぐ後ろのソファーに寝転がっている。
「最中って……どのあたり? 服着てた? まさかあるみ下着姿だったりして」
「いや、残念だが服は着てたな。しかし千尋の手はあるみちゃんの胸あたりに……ハッ! 断じてオレは見ていない!!」
プラス、変な茶々をいれて千尋くんのお兄さんを変な方向へ持っていく瑞穂くん。