千尋くん、千尋くん
「良かったらおうちの人に連絡して、うちでご飯食べていかない?」
にっこり、笑みを浮かべながらそう言ったのは熾音さん。
「いっいや! 初めて来たおうちでそんな図々しいこと……」
「いーじゃんいーじゃん、うちで食ってけば? あるみ」
「み、瑞穂くん……でもっ」
「あるみのお母さんに電話しといたから」
「千尋くんいつの間に……!?」
あなどりがたし、宇治橋三兄弟。
でも……。
ぐぎゅるる………。
やっぱり空腹には勝てないかな。
「じゃ、じゃあ……ごちそうになります」
それに、もう少し千尋くんといれるし、ね。