千尋くん、千尋くん









「また被害妄想?」




「っ……お、おおまかに言うと」




「梓さんのことでしょ」




「………は、い」






千尋くんの腕のなかで、正直に白状する。




でも、なんで泣いてるかを知ってて聞いてくる千尋くんも、結構いじわるだ。







「教えてあげよっか? 梓さんとどういう関係なのか」




「ぜっ、ぜひ……!」




「ショック受けない?」




「えっ……ショック受けるような内容、なの?」





クスクス笑う千尋くん。





ぅ……な、なんかまた泣きそう。




















「兄貴の彼女だよ。梓さんは」

















< 184 / 397 >

この作品をシェア

pagetop