千尋くん、千尋くん







とにかく、ようやく帰る気になってくれたのは嬉しいことで。




瑞穂くんと同じようにベンチから立ち上がったあたし。






しかし……。












「……瑞穂?」









偶然あたしたちの前を通りかかったセーラー服の女の子達。





その中の1人が、瑞穂くんを見て立ち止まった。






「……げ」





そして、その彼女を見て静かにそう声を漏らした瑞穂くん。







……知り合い、かな?







< 217 / 397 >

この作品をシェア

pagetop