千尋くん、千尋くん
それはもう、化粧とは一生縁がないんじゃないかというほどに……。
なのに、なぜこういう格好をしてるのかは謎である。
でも、ヤンキーギャルといってもとっても優しいし、すごくいい子なので、みんなからはとても好かれている。
それがあたしの友達ヒメちゃんなのだ。
「一緒に教室行こ、ヒメちゃぶっ……!」
ローファーを脱いで下駄箱に閉まったところで、後ろから何かの襲撃を受ける。
なんだ、ヒメちゃぶって……新しいあだ名か。