千尋くん、千尋くん
「……何してたんだっけ?」
「あんたバカ? たったさっき朝ご飯食べて、たった今テレビの占い見てたじゃない」
「……朝ご飯、何食べた? あたし、占い何位だった?」
たったついさっきのことが、思い出せない。
「冗談言ってないで、早く学校いってらっしゃいよ」
冗談じゃないんだよお母さん。
本当にあたし、昨日の夜から無意識に今まで過ごしてたんだよ。
そんなこと言ったら、またバカとか言われそうな気がして、何も言わずにリビングから出た。