千尋くん、千尋くん







家族や周りの友達が信用できなかったわけじゃない。




中学に入ってから仲良しになったヒメちゃんはすっごく良い子で、何かあったら相談しなといつも言ってくれていたし。



担任だった先生なんかも、すごく気さくで頼りがいのある人だと学校では評判だった。




ずっとあたしを大事に育ててくれた親だって、いざとなったらいつでもあたしを助けてくれるようなまさに恵まれた人間関係。






相談できる人、頼れる人はあたしの周りに十分といっていいほどにいたのだ。










だけど、あたしはその人達への寄りかかり方を知らなかった。






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