千尋くん、千尋くん








「あな、たに……関係ないです」



「何でそんなに抱え込んでるの?」



「関係、ない……」



「たぶん、あんたが思ってるより泣くことって大事だよ」



「……関係ない……じゃん」



「明らかに無理してるって、まるわかりだもん。あんた」



「……う、うるさ……い」





頭がズキズキし始める。



視界がぐらつく。



足元が、足に力が、入らない。





「あんたが無理しても、何も解決しないんじゃない?」




「っうるさい……ッ」










久しぶりにそんな大声を出して、あたしは床に崩れ落ちた。















……ううん、崩れ落ちなかった。






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