千尋くん、千尋くん






「だからね、別れてほしいの」



ううん……別れたくなんて、ない。








「今のあたしに、千尋くんは必要ないし」



そんなわけないじゃん……。







「もう、潮時っていうか……」



そんなこと、本当は思ってないんだよ。





















「千尋くんのこと……もう、嫌いになったからさ」






















嫌い、嫌い、嫌い、嫌い。















嘘。



………大好き。




そう言えたら、どれほど楽なんだろう。








< 317 / 397 >

この作品をシェア

pagetop