千尋くん、千尋くん
大事な2人の訪問客





────────────────



たぶん、こうしてることがいちばん良くないんだと思うし、いちばん迷惑をかけちゃうんだと思う。



だけど……やっぱり、昨日の今日で千尋くんには逢えない。





千尋くんと別れた翌日、あたしはそう思いながらも学校を休んで、ひたすらベッドに潜り込んでいた。








「……明日から、ちゃんと学校行けるのかな……」





もちろん、彼氏ができたのは千尋くんが初めてで。




ということは、好きな人とお別れをするというのも、あたしにとっては初めての体験なのだ。





世の中の女の子達は何日くらいで立ち直れるんだろう……。




あたし、一向に自分の足で立ち直れる気がしないのだけれど……。






すっかり腫れた目を擦りながら、ただただボーッと過ごす。






< 326 / 397 >

この作品をシェア

pagetop