千尋くん、千尋くん
ソファーの下のテーブルの横に座った瑞穂くんにお茶を出そうとしたら、いらないと断られた。
仕方ないので、あたしも黙って瑞穂くんの向かい側に正座する。
あ、そういえばあたしパジャマのままじゃないか……と気づいた辺りで、唐突に瑞穂くんが口を開いた。
「……ばっかじゃねぇの?」
「……………」
怒りが込められたわけでもなく、悲しいわけでもなく。
ただただ重い、その言葉。
そんなこと、いちばん自分が分かっているんだもん。