千尋くん、千尋くん





詳しくは誰にも聞かなかった。



ううん……聞かないようにしていたのかもしれない。




だから、千尋くんが何日に海外に行ってしまうんだとか、はっきりしたことは分からなかったけど。




クリスマスイブである今日。



もうすでに近くに彼はいないということだけは、ヒメちゃんから聞いていた。





本当は、こんなこと思っちゃいけない。



考えちゃいけない。




だけど、想像してしまう。






千尋くんとのクリスマスを。






< 355 / 397 >

この作品をシェア

pagetop