千尋くん、千尋くん
だけど。
「なん、でここにいるの? ボンキュッボンの……金髪の新しい彼女は?」
「はぁ?」
「キャサリンさんは……?」
「誰だよ、キャサリンって」
新しい彼女ができたから、千尋くんは1人あちらに残ると瑞穂くんから聞いていた。
だけど、不思議に聞くあたしに、千尋くんは意味が分からないといった感じで首を傾げている。
……ってことは?
「瑞穂にはもう会ったの?」
「……う、うん。さっき話、聞いて」
「なに吹き込まれたのか知らないけど、たぶん嘘だよ。それ」
「……っえ!!」