千尋くん、千尋くん






はっ。もしかして、今日1日優しくしてあげるから別れようとか……!?




いや、そんなまさか……。




え、でもでももしそうだったら、今日の千尋くんの態度も納得できるし……。





や、やだっ。





千尋くんとバイバイなんて、したくない……。







「あるみ」




「ち、ひろくん……」






ショッピングモールの外にある、屋根付きのベンチに座っているあたしたち。





凛々しい千尋くんの瞳が、じっとあたしを見ている。







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