千尋くん、千尋くん
シンプルなデザインで、千尋くんのには青い石、あたしのには淡いピンクの石がはめこまれている。
角度による反射で、キラキラ光ってすごく綺麗だ。
「ぇっと……ぁぅ………」
嬉しくて、嬉しくて、言葉が出てこない。
そんなあたしを、千尋くんは柔らかく笑って見ている。
そこで、気付いてしまった。
ベンチの上に置いてある、さっき半分こした千尋くんとのプリクラ。
そのなかに、1枚だけ千尋くんが落書きしてくれたプリクラがある。