私と彼の恋愛事情
あれからしばらくしてフラフラしながら教室に帰った私は席についた。

すると、飛んでくる私の親友。

「ちょっと、どうだったのよ!」

片瀬 ゆな。
私の一番の親友でいつも親身になってくれる。

神崎君の話もゆなの前だったら出来るんだ。

「頭のいいやつが好きなんだって…」

だから私じゃダメなんだってさ!!

「は?何その理由。
華那、昨日までの勢いはどこいったのよ。
高校に入って早1年。
一目惚れしたアイツのことを追いかけて追いかけて…
2年になったら告白するって騒いでた子はどこ行ったのかしら」

ここにいますよー。

しかもちゃんと告白したし!

まさかあんなフラれ方するとは思わなかったけどね。

けっこうな衝撃でしたよ、はい。

「でもさ、しょうがないよ。私はどうやったって頭良くなれないし」

「そうね」

あ、今ちょっと傷ついちゃったかも。

いかにも゙フン!"って感じでそっぽを向いた私にゆなは優しく話しかけた。

「でもね、ゆなは諦めてほしくないな。
だって華那自身から好きな人が出来ただなんて言われたの初めてだもの。
華那だって諦めきれないでしょ?
私に相談してよ、親友じゃない」

微笑むゆなを見て私の目から我慢していた涙が一粒落ちた。




















私の親友はどうやら慰める天才みたいです。


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