HAPPY CANDY
「花音ちゃん!」
花音ちゃんが教室にいたから、手紙のことを相談してみた。
「ふ~ん・・・やっぱりなぁ。それ寺島だって」
「やっぱりそうかなぁ・・・。でもとなりだし喋らないとか無理だし・・・」
「まぁできるだけ高橋には関わんなって~!なんかあったら相談のるからさ」
「うん・・・」
ガラガラガラッ
あたしたちの会話が一旦落ち着くと、楓くんが教室に入ってきた。
「七瀬~、なにそれっ」
そう言うとあたしが握っていた手紙をひょいっと取った。
「あっ、そ、それは」
「・・・えっ。え?え?なにこれ」
楓くんは、予想外!って感じで戸惑っている。
「な、なんでもないからっ」
あたしは手紙を取り返すと、またカバンに突っ込んで、教室を後にした。
「ちょっ、まてよ!」
楓くんに途中で呼び止められたけど、なんとなく気まずくてそのまま歩いた。