好きの一言
すれ違い
バタン
「ただいまぁ」
今日は千恵に誘われた遊びを断って家に帰った。
鞄の中からのぞく、"入部届け"の文字。
私は椅子にもたれかかりペンを出した。
「男子バスケット部マネージャー…っと」
私は何にも考えずに文字を走らせた。
―次の日―
「ではー入部届け集めまーす」
と担任の片山が言う。
「梨恵梨恵、何にしたの?」
「えっ‥と男バスのマネだよ?」
「結局入るんだ」
そう言って千恵は話を終えた。
『何か千恵…おかしいな』
私はきっと気のせいだと考えて届けを提出した。