レンタル彼氏 Ⅰ【完結】
始めてすぐは豪遊したし、高いもん買いまくった。

………そしたら急にそれに興味を見いだせなくなった。


毎月使う金は30万もいかないはずだ。
客と出かけるお金はほとんど女が支払いしてたし、使わなかったから。


多分、今クローゼットにある金数えたら酷い金額だと思う。

でも、もう金なんかいらなかった。


……。


ぼーっと天井を眺めてると携帯が震えていた。



……。



メールではなく、着信だ。

一度、それをシカトするもまたかけてくるので俺は面倒だけど携帯をデニムのポケットから取り出す。


サブディスプレイに写し出された名前に、目を見張った。



「…………何だ?」




そこに写し出された名前は。



【泉】



だった。
< 133 / 472 >

この作品をシェア

pagetop