レンタル彼氏 Ⅰ【完結】
また考えこんで、難しい顔をしてる私の頭を誰かが叩く。

振り向くと、そこにいたのは順二だった。


「いった、順二何?」


「まった、元気ないじゃん」


「……うるっさいなあ、ほっといてよー」


「………彼氏?」


図星すぎて、多分私の顔おかしかったと思う。
そんな私の顔を見て、順二は少し固まった。

だけど、すぐに視線をずらすと

「俺でよければ話聞くよ?」

って言いながら鼻の頭をかいていた。


「えっ?」


確かに、彼氏がいるってことは順二にしか言ってない。
いや、あの時は仮彼氏だったけど。



ってか、今も彼氏なのかどうかわからない。
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