レンタル彼氏 Ⅰ【完結】
腹が立つ。
伊織は余裕なんだ。


私が伊織を好きだから。
それだけは変わらないって余裕なんだ。


…しばらく連絡してやんない。


会いたい。

会いたいけど。


なんか、私だけが好きみたいで惨めじゃないか。



私は携帯を閉じて、そのままポケットにしまった。



その日。
また携帯が震えることはなかった。



この時。
私が意地張らずに連絡したらよかったのかな。



ねえ、伊織。
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