レンタル彼氏 Ⅰ【完結】
「……信じ、らんねえよ」
片手で顔を覆うと、伊織は私から離れようと体を起こした。
だけど、私が伊織の腕を掴んでそれを阻止する。
「伊織のこと、好きなんだよ!」
「じゃあ、あいつは誰なんだよ!」
「…あいつって?」
「学校から楽しそうに…歩いてた」
「………学校?」
…………男?
一緒に帰ったりとか、順二以外ない。
もしかして、順二のこと…?
てか、見てたの?
「そいつ、お前のこと好きなわけ?」
「…えっ?」
その伊織の問いで、私は昨日の順二の告白を思い出して顔を紅潮させた。
それが。
伊織の心の傷を抉るにはぴったりだったみたいで。
私は。
何が起こったのか。
すぐに理解出来なかった。
ただ。
苦しかった。
段々と薄れてゆく意識の中で。
………伊織の涙を見た。
片手で顔を覆うと、伊織は私から離れようと体を起こした。
だけど、私が伊織の腕を掴んでそれを阻止する。
「伊織のこと、好きなんだよ!」
「じゃあ、あいつは誰なんだよ!」
「…あいつって?」
「学校から楽しそうに…歩いてた」
「………学校?」
…………男?
一緒に帰ったりとか、順二以外ない。
もしかして、順二のこと…?
てか、見てたの?
「そいつ、お前のこと好きなわけ?」
「…えっ?」
その伊織の問いで、私は昨日の順二の告白を思い出して顔を紅潮させた。
それが。
伊織の心の傷を抉るにはぴったりだったみたいで。
私は。
何が起こったのか。
すぐに理解出来なかった。
ただ。
苦しかった。
段々と薄れてゆく意識の中で。
………伊織の涙を見た。