レンタル彼氏 Ⅰ【完結】
電話をかけると、5コールぐらいで先輩の声がした。
その声は酷く眠そうだ。
「おはよーございまーす」
「んー…………浜田か、その声」
あ、浜田は私の名字です。
「そうでーす、中島先輩寝起きですか?」
「あー寝起きー」
「駅前映画館集合でーす」
「は?ちょ、まじ無理!今日彼氏と約束があるし」
「何言ってるんですか、新聞部の後輩がネタ集めるために映画館前に一人で張ってるのに?」
「ま、まじで?」
「まじです」
「何ネタにすんの?」
「メイちゃんと、斉藤先輩の交際」
「あーそれね」
「知ってたんですか?」
「私を誰だと思ってんの」
「うひゃー怖い」
「はいはい、わかった、とにかく二時間だけだからね!」
笑いながら、私は映画館前に視線を移す。
それを見た瞬間。
呆れた先輩の声なんか、耳を通り抜けていた。
「え?」
「え、じゃないよ、浜田、今から行くから浜田のいる場所は?」
「ちょ、先輩!後でかけます!」
「は?え?」
先輩が言い終わる前に私は携帯の電源を押していた。
その声は酷く眠そうだ。
「おはよーございまーす」
「んー…………浜田か、その声」
あ、浜田は私の名字です。
「そうでーす、中島先輩寝起きですか?」
「あー寝起きー」
「駅前映画館集合でーす」
「は?ちょ、まじ無理!今日彼氏と約束があるし」
「何言ってるんですか、新聞部の後輩がネタ集めるために映画館前に一人で張ってるのに?」
「ま、まじで?」
「まじです」
「何ネタにすんの?」
「メイちゃんと、斉藤先輩の交際」
「あーそれね」
「知ってたんですか?」
「私を誰だと思ってんの」
「うひゃー怖い」
「はいはい、わかった、とにかく二時間だけだからね!」
笑いながら、私は映画館前に視線を移す。
それを見た瞬間。
呆れた先輩の声なんか、耳を通り抜けていた。
「え?」
「え、じゃないよ、浜田、今から行くから浜田のいる場所は?」
「ちょ、先輩!後でかけます!」
「は?え?」
先輩が言い終わる前に私は携帯の電源を押していた。