レンタル彼氏 Ⅰ【完結】
“信用”
そんな言葉。
簡単に口に出せなかった。
誰も信用したらいけないんだと思ってからは特に。
美佳は裏切らない、はず。
だけど、心の底から信用するなんて無理な話だった。
俺の意地?
わかんないけど。
美佳は何もかもを汲み取ってくれたのか、いつもは文句垂らすのに何も言わなかった。
あれから何年経っても。
このネックレスは、胸元で渋く光り続けている。
美佳が俺にくれた最初で最後のバースデープレゼントなんだから。
馴染んでくすんだそのシルバーは、俺に強く語り掛けたんだ。
そんな言葉。
簡単に口に出せなかった。
誰も信用したらいけないんだと思ってからは特に。
美佳は裏切らない、はず。
だけど、心の底から信用するなんて無理な話だった。
俺の意地?
わかんないけど。
美佳は何もかもを汲み取ってくれたのか、いつもは文句垂らすのに何も言わなかった。
あれから何年経っても。
このネックレスは、胸元で渋く光り続けている。
美佳が俺にくれた最初で最後のバースデープレゼントなんだから。
馴染んでくすんだそのシルバーは、俺に強く語り掛けたんだ。