レンタル彼氏 Ⅰ【完結】
俺が欲しかったモノは。
何で全てすり抜けていくんだ。
信頼してた上司も。
大切だった母親も。
姉のように慕っていた友人も。
………泉。
会いたいよ…。
公園にたどり着くと、俺はベンチに腰掛けた。
無我夢中過ぎて、汗だくになっている。
持って来たカバンからペットボトルを取り出して、半分ほど残っていたお茶を一気に飲み干した。
何で。
この日だったんだろう。
店長に会ったのが、何で。
もし、店長に会っていなければ今頃もう施設に戻っていて。
……………あいつと再会していたはずなのに。
結局、何もかもを手に入れられない運命なのだと。
自分自身が忌々しくてしょうがなかった。
今の自分の状況も、りさがしでかしたこと。
…いや、りさがしなくても誰かがしたのかもしれない。
確かに俺は自由になった。
だけど。
一人になったよ。
鈴恵さんしか俺にはいない。
何で全てすり抜けていくんだ。
信頼してた上司も。
大切だった母親も。
姉のように慕っていた友人も。
………泉。
会いたいよ…。
公園にたどり着くと、俺はベンチに腰掛けた。
無我夢中過ぎて、汗だくになっている。
持って来たカバンからペットボトルを取り出して、半分ほど残っていたお茶を一気に飲み干した。
何で。
この日だったんだろう。
店長に会ったのが、何で。
もし、店長に会っていなければ今頃もう施設に戻っていて。
……………あいつと再会していたはずなのに。
結局、何もかもを手に入れられない運命なのだと。
自分自身が忌々しくてしょうがなかった。
今の自分の状況も、りさがしでかしたこと。
…いや、りさがしなくても誰かがしたのかもしれない。
確かに俺は自由になった。
だけど。
一人になったよ。
鈴恵さんしか俺にはいない。