レンタル彼氏 Ⅰ【完結】
軽く体を洗ってから、浴室から出る。
ベッドから移動した彼はソファーに体を預けていた。
後ろから彼を抱きしめて
「よかったよ、ありがとう」
そう、声をかけた。
曖昧な返事をする彼に笑いかけると、私はカバンからお金を渡す。
まじまじとそのお札を見る彼。
それを見て、やはりと思う。
やっぱり売りなんてやったことないんだな。
次に彼が出す言葉には、私も面食らった。
「…………あり、がとう」
…………ありがとう…?
お金を渡して、嬉しそうに白々しくありがとうと言われることはあったけど…。
こんなリアクション見たことない。
まだ、じっとたった二万を見つめる彼が可愛くて、私は腹を抱えて笑った。
ひとしきり笑った後、訝しげな顔をする彼を見て言う。
「あはは、ごめんね。
君、売り初めてでしょ」
「えっ」
ああ、やっぱり。
それから私はまた二万を彼に渡す。
合計四万が彼の手の中にある。
ベッドから移動した彼はソファーに体を預けていた。
後ろから彼を抱きしめて
「よかったよ、ありがとう」
そう、声をかけた。
曖昧な返事をする彼に笑いかけると、私はカバンからお金を渡す。
まじまじとそのお札を見る彼。
それを見て、やはりと思う。
やっぱり売りなんてやったことないんだな。
次に彼が出す言葉には、私も面食らった。
「…………あり、がとう」
…………ありがとう…?
お金を渡して、嬉しそうに白々しくありがとうと言われることはあったけど…。
こんなリアクション見たことない。
まだ、じっとたった二万を見つめる彼が可愛くて、私は腹を抱えて笑った。
ひとしきり笑った後、訝しげな顔をする彼を見て言う。
「あはは、ごめんね。
君、売り初めてでしょ」
「えっ」
ああ、やっぱり。
それから私はまた二万を彼に渡す。
合計四万が彼の手の中にある。