レンタル彼氏 Ⅰ【完結】
理解できなくて、頭を必死にフル回転させる。

…まさか、私からお金巻きあげようとしてるわけ…?


いや、いやいや。
そんなお金あるように見えますか?
一、高校生です。
本当に平凡な普通の。



「いや、そんなお金ないし」


突っ込みどころ違うだろ、と言ってから後悔した私。


その私に淡々と

「風俗でもやれば?君、若いし、AVもいけるんじゃない?」

口だけ弧を描いて、一切笑ってない彼がそう言った。


どこまでも馬鹿にするような態度に、私は限界に達していた。



「……そんなつもりないから」


「え?」


「あのね!」


怒りでワナワナする手をどうにか抑えながら


「月2000万だか知らないけどね!別にあんたを彼氏にしたいとか思ってないから!馬鹿にしないでくれる!!」


私は思い切り伊織に啖呵を切っていた。



ヤバイと思った私は、伊織を恐る恐る見ると目を真ん丸にして私を食い入るように見ている。
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