レンタル彼氏 Ⅰ【完結】
真っ直ぐ。
揺らぐことなく。
しっかりと俺を見つめて。
それに。
再度、振られたんだと。
苦しいぐらいに痛感した。
お願い、神様。
泉をどうか。
どうか、幸せにしてあげて。
こんな、真っ直ぐに伊織だけを好きなんです。
反れることなく。
疑うことなく。
ただ、真っ直ぐにひたむきに。
そんな泉を、どうか。
「…じゃあ、もう帰るね」
和がそう切り出すと、泉は俺と和を玄関まで見送ってくれた。
帰路途中。
俺と和は黙ったまんまだった。
何もかもが、衝撃的すぎて。
和に話せなかった理由とか。
休んでどこ行ってたとか。
そんなこと、どうでもよくなるような内容だったから。
「……順二、勝てないね」
静かに和が言う。
勝てない、とは多分、伊織のこと。
「……あんなに喜怒哀楽激しい泉、初めて見た」
中学の頃からの親友の和も、あんなに取り乱した泉は初めてだと言った。
揺らぐことなく。
しっかりと俺を見つめて。
それに。
再度、振られたんだと。
苦しいぐらいに痛感した。
お願い、神様。
泉をどうか。
どうか、幸せにしてあげて。
こんな、真っ直ぐに伊織だけを好きなんです。
反れることなく。
疑うことなく。
ただ、真っ直ぐにひたむきに。
そんな泉を、どうか。
「…じゃあ、もう帰るね」
和がそう切り出すと、泉は俺と和を玄関まで見送ってくれた。
帰路途中。
俺と和は黙ったまんまだった。
何もかもが、衝撃的すぎて。
和に話せなかった理由とか。
休んでどこ行ってたとか。
そんなこと、どうでもよくなるような内容だったから。
「……順二、勝てないね」
静かに和が言う。
勝てない、とは多分、伊織のこと。
「……あんなに喜怒哀楽激しい泉、初めて見た」
中学の頃からの親友の和も、あんなに取り乱した泉は初めてだと言った。