レンタル彼氏 Ⅰ【完結】
「うん、うん、今から行くわ。ちょっと待ってて」
私といた時とは天地の差があるぐらい柔らかい物腰。
………伊織はこの人を大事そうにしてるのは。
好きだからじゃない。
客だからだ。
電話を切った伊織は、至って普通に。
「わり、今から行くから」
そう、言いのけてしまうのは。
やはり私を何とも思ってないから。
大事に扱われたりもせず。
だからと言って、恋愛対象なわけでもない。
客でもなく、恋人でもない私と伊織の関係って何?
月3万でも支払うならば。
やっぱり客なの?
「…わかった」
「…あ、おお、またな」
伊織はさほど私を気にも留めず、去って行くんだ。
あの女の元へ。
私といた時とは天地の差があるぐらい柔らかい物腰。
………伊織はこの人を大事そうにしてるのは。
好きだからじゃない。
客だからだ。
電話を切った伊織は、至って普通に。
「わり、今から行くから」
そう、言いのけてしまうのは。
やはり私を何とも思ってないから。
大事に扱われたりもせず。
だからと言って、恋愛対象なわけでもない。
客でもなく、恋人でもない私と伊織の関係って何?
月3万でも支払うならば。
やっぱり客なの?
「…わかった」
「…あ、おお、またな」
伊織はさほど私を気にも留めず、去って行くんだ。
あの女の元へ。