黄緑絵の具
そもそもいつもと違う画材屋に行ったのが間違いだったんだ。
桑原屋で老女から荷物を貰わなければ、こんな事にはならなかった。
そこで初めて気付いた。
もしかしたらあの老女は、なにか知っているかもしれない!
思い立った僕は、画材屋に行くため、駅に向かって走り出した。
そして駅に着いてから気付いた。
財布がない。
二駅分の距離を歩くか、財布を取りに戻るか……
少し迷ったけど、歩いて行くことにした。