黄緑絵の具
僕もつられて笑うと、いきなり服を脱ぎだしたスグリ。
『ちょっ、なにしてんの!』
『え? だってシュウが着替えろって言ったじゃない。
んしょっと』
そういう意味じゃないんだけど。
どんどん脱いでいくスグリに背を向け、着替え終わるのを待つ。
『シュウ、どうかな』
振り返るとパジャマ姿のスグリが微笑んでいる。
全身ピンクになったスグリは、やたら女らしく見える。
なんだか照れてしまって視線を反らした。
何を思ったのか。
ふらつきながらもスグリは、僕の顔を覗き込もうとする。
『ほら踵の傷、消毒しなきゃ』
たしかスプレー式の消毒液があったはず。
スグリを無理やりベッドに座らせ、消毒液を取りに行った。