黄緑絵の具
かなりの時間、お互いに唇を求め続けていた。
急にスグリの唇が離れ、僕の肩にもたれかかる。
『スグリ?』
顔は見えなくても、寝息を立てているのがわかった。
かなり酔っていたし、よほど眠たかったのだろう。
スグリが起きないように、そっとベッドに寝かせる。
先ほどまでの激しさが嘘のように、大人しく眠っている。
身体が興奮状態のままの僕は眠れず。
スグリの隣に横たわった。
首の下にそっと手を回し、起こさぬようにスグリを抱き寄せる。
スグリが愛しくて堪らない。
これが恋なんだろうか。
おでこに、鼻の頭に、頬にそっとキスを落とす。
そして唇にも。
『おやすみ……』
スグリを抱き寄せたまま、僕は目を閉じた。