黄緑絵の具



辺りが真っ暗になると、定番のバーベキューを始めた。


女の子達はいつの間にか仲良くなっていて、ベリアルも一緒に仲間入りしている。

お腹がいっぱいになった頃、アリサちゃんが話しかけてきた。

『周平君とスグリちゃんって付き合ってるの?』

いきなりの質問にかなり戸惑う。

たぶん僕はスグリのことが好きなんだと思う。

だけどそれを口に出したことはないし、スグリともそんな話をしたことがない。

『付き合ってはいないよ……』

『“は”って、微妙な答えね』

アリサちゃんはクスッと笑った。

『私、周平君の彼女に立候補するから』

『えぇっ!?』

これは告白とか言うヤツか?

アリサちゃんのことは変わってる子だと思っていたけど。

『周平君ってキレイな顔してるし、好みなのよ』

『あはは……』

やっぱりアリサちゃんは変だと思う。

何も言えず、笑ってごまかした。



< 54 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop