黄緑絵の具
アリサちゃんが去ってからすぐ、スグリが来た。
『ビール足りないって言うから、カヨちゃんと買ってくるね』
スグリが悲しそうな顔をしてることに気が付いた。
『スグリ、ちょっと待って……』
『アリサちゃんと待っててね!!』
無理やり作った笑顔を見せて、走り去ってしまった。
もしかしてさっきの話を聞いていたのか?
最悪だ。絶対に誤解している。
いや、はっきり言えなかった僕が最低なんだ。
帰ってきたら、きちんと話そう。
そしてアリサちゃんにもはっきり断ろう。
……一時間経っても、二人は戻ってこない。
みんなに二人が帰ってこないことを話した。
アキラも心配して行きたがったけど、僕とベリアルが一緒に探しに行くことにした。