黄緑絵の具
耳もとに口を近付け、スグリは囁いた。
『あたしも、初めてで……一緒だから』
そして僕の手を掴むと、浴室内に引っ張り込む。
シャワーの蛇口をひねり、その手を僕の首元に回した。
降り注ぐシャワーの湯に打たれ、キスの続きが再開される。
身体に触れた指先から、黄緑色が流れ落ちてゆく。
二人を隔てるものを捨て去るように、僕達は身体を撫で合い、触れ合った。
湯気で曇った浴室。
触れ合う快感にうっとりとしたスグリ。
胸の頂に舌を這わせ、指でなぞり、感触を堪能する。
強く、弱く。
与える刺激に呼応するように、スグリの口から声が漏れる。
吸い付くような肌の質感がたまらない。
胸からお腹、下腹部からさらに下へと手を伸ばした。
そこは水とは違う湿りを帯びていて、身体よりも熱を感じる。
『はぁっ……シュウ、やっ……あぁ!』
中へと指を滑り込ませれば、スグリの上げる嬌声が一際高くなった。