あたしの居場所。
「うわぁ……気持ちいい…」
駅を出るとそこは緑いっぱいの町だった。
なんだか和むな…。
iPodで音楽を聴きながらゆっくり歩く。
何も考えず、音楽を聴き、周りを見渡しながら歩く。
何も…_______
「考えちゃうよ…」
歩いていた足を止める。
知らない町を歩く今もあたしの頭の中は1人の人。
この町はあなたが来たかった町なのかな?
空を見上げ、声を出そうとした瞬間だった。
いきなり後ろから腕を掴まれた。
「美緒…」
目の前の人の口はそう動いていた。