あたしの居場所。
《1番線、快速A駅行きの電車が参ります~…_____》
黄色い線の少し後ろに立つ。
この瞬間、いつもあの頃のことを思い出してしまう。
元気にしてるのかな…?
連絡を経って2年も経った今でもあたしは思い出してしまう。
幸せだった日々を…______。
「…ハァ」
思い出したって、あの人が戻ってくるわけでもないし…もう2年も経ったんだ。
そろそろ忘れないと…そう思ってるのに…。
やっぱり思い出してしまう。
電車の最後尾の車両がドアが開き入った瞬間、あの人の声を思い出してしまう。
『美緒っ、こっちこっち!』
笑って手を振るあの人。
もういないのに…。
あの人はもうここにはいないのに…。