あたしの居場所。
始まりはあなたからだった。
『あ、あの!』
『はい?』
『ずっと電車で可愛いと思って見てました!
あの、できたら連絡交換してくれませんか?』
『あ…はい』
『やったーーー!』
別に付き合った訳ではない。
ただ連絡を交換しただけ。
でも、あなたの喜び様は驚くぐらいすごかった。
この人、純粋な人だな…。
それがあなたの第一印象だった。
あなたが顔を赤くして気持ちを伝えてくれたのはそれから1年後。
『あ、あのさ、美緒!もう気づいてるかもしれないけど、俺美緒のことが好きなんだ。
俺の彼女になってくれない?』
正直、やっと言ってくれたかと思った。
ずっと言ってくれるの待ってたんだよ?とも言えず、あたしは笑って
『よろしくお願いします』
と言った。